智弁和歌山も堂々行進 甲子園、初の夕方開幕

第107回全国高校野球選手権大会が5日、兵庫県西宮市の阪神甲子園球場で開幕した。開会式は暑さ対策で史上初めて夕方の午後4時から実施し、2年連続28回目の出場となる県代表の智弁和歌山を含む全49校が力強く入場行進した。
史上2回目、戦後初の2年連続同一校の選手宣誓となった同校。山田希翔主将が大役を務め、「自然環境や社会の状況が変化していく中で、高校野球のあり方も問われています。しかし、その魅力は変わりません」と揺るがぬ高校野球の価値を言葉に込めた。
ことしは戦後80年を迎える節目のため、終戦の翌年1946年に開催された第28回大会で優勝した大阪の大体大浪商(当時・浪華商業)の安田智樹主将が行進を先導。続いて昨年王者の京都国際(京都)を先頭にし、各校がグラウンドを一周した。
「何百回、何千回と寝ずに練習した」という山田主将は選手宣誓を終えて、「社会が変わって、高校野球(のあり方)も変わる。それでも高校野球には変わらない魅力がある」ということを一番伝えたかったとし、高校野球の魅力は「3年間の全ての時間をかけて必死にやってきて全力でプレーすること」と述べた。
智弁和歌山の初戦は第4日第1試合(8日午前8時開始予定)で今春センバツ8強の花巻東(岩手)と対戦。山田主将は「必ず日本一になって和歌山に優勝旗を持って帰りたい」と意気込んだ。
ことしは暑さ対策の一環で朝と夕方に試合をする「2部制」の対象試合を昨年より広げ、大会6日目まで実施。大会は休養日3日間を含む18日間の日程で行い、順調に進めば決勝は22日の予定。