部活の寄付金を着服 海南高の講師を懲戒免職

自身が監督を務める女子硬式野球部への寄付金を着服するなどしたとして、和歌山県教育委員会は1日、県立海南高校大成校舎の男性講師(28)を9月30日付で懲戒免職処分にしたと発表した。

県教委によると、男性講師は2024年5月からことし6月までの間、後援会からの寄付金や保護者から集めたクラブ費の一部、9万6000円を私的に着服し、それを含む計約74万円について領収書を残さず会計し不適切に管理したという。他校との会食や飲食代に私的に使い、遠征費などの経費に使ったと説明しているという。

ことし7月、後援会の関係者が男性講師に寄付金リストの提出を求めたところ、応じなかったため学校へ相談し、発覚した。

男性講師は「会計報告への認識が甘かった。信頼を裏切ることになり、申し訳ない」と話しているといい、74万円については全額を返済する手続きを進めている。

また、県教委は同日、同僚にセクハラ行為をしたとして、海南市船尾の県立自然博物館の男性主査学芸員(38)を1日付で戒告の懲戒処分とした。

県教委によると、男性主査は17年ごろから同僚2人に対し、近い距離で「肌が荒れているね」などと職務に必要の無い言動をしたり、密室でしばらくの間肩に手を置いたりして不快な思いをさせたという。

男性主査がことし3月、「職場内で避けられている」と上司に相談したところ発覚した。

県教委は2件について「決して許されることではなく、本県教育への信頼を著しく失墜するもので誠に遺憾」とし、信頼回復に努めるとしている。