「百折不撓」で土と対峙 陶芸工房ぷらゆす展

和歌山市砂山南の陶芸工房「ぷらゆす」は11月2日まで、同市小松原通の県民文化会館中展示室で第25回作陶展を開いている。
工房の共同代表の久野晶子さんと酒井禎明さんを中心に、小学生から80代までの会員およそ50人の個性豊かな世界観が感じられる展示となっている。
同工房は月に2度の活動の他、大阪府岬町の穴窯で6日間絶えず、まきで焼き続けて作る大規模な「焼き締め」を毎年行っている。
ことしは「百折不撓(ひゃくせつふとう)」のテーマで、穴窯で焼いたつぼなどの大きな作品から、ランプシェード、一輪挿しなどの花器、日常使いの皿、置き物まで約400点を展示。愛犬を模した置物や力強さのあるシーサー、カフェ開業を目指す会員が作ったさまざまな模様のマグカップ、ミャクミャクを自由な解釈でデザインに取り入れたつぼなど、会員それぞれの個性が光る。
酒井代表(71)は「陶芸は思い通りにいかないことの連続。何度失敗しても土と向き合い続ける『百折不撓』の精神で、一人ひとりが思いを込めて焼きました。伝統技法を大切にしながらも挑戦した新しい表現を見てもらえたら」と話している。
午前9時半から午後5時まで。


