「こも」巻きで冬支度 和歌山城公園の松

和歌山市は7日、和歌山城公園内の約250本の松に、わらで作った「こも」を巻いた。「立冬」の恒例行事として毎年行っている。
マツカレハの幼虫(マツケムシ)などが、寒くなると枝から下りて落ち葉などの下で越冬する習性を利用し、幹に巻いたこもへと誘導し、春先にこもを外して焼却する昔ながらの害虫駆除の方法。
和歌山城では江戸時代から行われているともいわれ、「立冬」にこもを巻き、翌年3月上旬の「啓蟄(けいちつ)」の日(来年は5日)に外すのが伝統となっている。
この日は、市和歌山城整備企画課の職員10人が、一の橋付近から午前9時に作業を開始。幅50㌢ほどのこもは木の大きさに合わせて調整し、根元から1㍍ほどの高さで幹に巻き付けていった。
暦の上では冬を迎えたが、同公園の秋はこれからが本番。紅葉渓庭園は23日からライトアップを行い、紅葉の見頃は11月末から12月上旬ごろを見込む。8、24日の午後7時からはドローンショーも行われる。
同課は「お城で季節の移り変わりを感じてもらいたい」と話している。


