甘みと酸味バランスよく 梅酒ヌーボー蔵出し

和歌山県海南市藤白の酒造会社中野BC㈱(中野幸治代表取締役社長)で6日、梅酒ヌーボーの蔵出しが行われた。
梅酒ヌーボー「香る南高NOUVEAU」は、ことし6月6日に漬け込んだ紀州南高梅を、タンク内で熟成させる前に取り出し瓶詰めする、この時期でしか味わえない梅酒。21日から販売される。
フランス産ワインの新酒「ボージョレ・ヌーボー」のように、その年の梅の味わいが楽しめる。
この日、梅酒の原酒を別タンクに移した後、約22万粒が入ったタンクから梅酒杜氏(とうじ)の藤原弘彰さん(49)ら職人が、専用棒を使って梅の実を傷つけないようかき出す作業を行い、原酒をフラスコに注いで味や香り、色合いなどを確かめた。
藤原杜氏は、ことしの仕上がりについて、春のひょう被害を乗り越え、日光をたっぷり浴びて育った梅を仕込むことができたと話し、「エキスがたくさん抽出され、新酒ながら甘みと酸味のバランスがとれた芳醇な味わい。飲み応えがあります」と評価した。
甘辛い料理との相性が良く、テリヤキチキンや豚の角煮のお供にお薦めという。ヌーボーは1升瓶で1万本製造され、全国酒販店やスーパー、同社売店、ネット通販などで購入できる。720㍉㍑・1595円、1800㍉㍑・2640円。


