堀本さん、枝曾丸さんが講話 大桑文化奨励賞表彰式

自作の句などを解説する堀本さん㊧と落語を披露する桂枝曾丸さん
自作の句などを解説する堀本さん㊧と落語を披露する桂枝曾丸さん

公益財団法人大桑教育文化振興財団(大桑弘嗣理事長)は2025年度大桑文化奨励賞の表彰式と、文化、教育、スポーツ活動に対する援助の目録贈呈式を18日、和歌山市のホテルアバローム紀の国で行った。文化奨励賞に選ばれた俳人の堀本裕樹さん(51)と、同市の落語家・桂枝曾丸さん(57)が講話をした。

同財団は㈱オークワの創業者・故大桑勇が1993年に設立。文化、芸術分野で優れた活動に取り組む県にゆかりのある人に贈る同奨励賞をはじめ、毎年、県内スポーツ選手への競技力向上援助や奨学金給付、市町村対抗ジュニア駅伝競走大会援助、学校への図書寄贈などの援助を続けている。本年度は47人の大学生と6人の高校生スポーツ選手に給付する奨学金の他、団体、個人、学校などへ総額約2800万円の援助や寄付を実施。これまでの寄贈と援助額の合計は10億3000万円を超える。

式典で大桑理事長は「これからも地域の皆さまの声に耳を傾け、地域貢献の活動を続けていきたい」とあいさつし、受賞者らに賞状と目録を手渡した。

文化奨励賞を受けた堀本さんは、尊敬する新宮市出身の小説家・中上健次や自身が詠んだ和歌山にまつわる俳句を披露。堀本さんは「創作の原点は和歌山で、大きな力を人や土地からもらっている。後世に残る俳句をつくっていきたい」と意気込み、「辞世の句は和歌山の句と決めています」と和歌山愛を伝えた。

桂枝曾丸さんは江戸幕府8代将軍の座を巡って紀州徳川家と尾張徳川家の攻防などを題材にした古典落語「紀州」を披露。枝曾丸さんは「大変光栄です。地元の文化財団に表彰していただき、今まで自分が和歌山の風土や歴史を題材にやってきたことへの励みになる。これからも地域文化の発展に寄与できるよう頑張ります」と話していた。