幸せのハート形で制作 宇賀部神社が和工生に感謝状

和歌山工業高校建築技術クラブの皆さん
和歌山工業高校建築技術クラブの皆さん

制作したハート形のモニュメントが参拝者の心を和ませてくれたとして、和歌山県海南市小野田の宇賀部神社(小野田典生宮司)は17日、和歌山工業高校建築技術クラブの生徒10人に、感謝状と風鈴を手渡した。

モニュメントは、毎年8月に開かれる「しあわせの宮夢風鈴まつり」で、風鈴を以前に設置していた屋台を再利用して技術クラブが制作した。

氏子らで組織する奉賛会が木材を活用してほしいと同校に依頼し、格子状に組んだ木枠をハート形にくり抜ぬき、モニュメントにした。のこぎりで曲線を切るところが難しかったといい、部長の3年網代彩花さんは「誰かのためにと思いながら、楽しみ、良いものを作ろうと毎日伝えていた。みんなで完成させることができてうれしい。ここに来て幸せになってもらえたら」と話した。

くり抜いたハート形には、氏子が大切に保管し、奉納した昭和時代の学びやの鐘「しあわせの鐘」が取り付けらている。モニュメントの両脇には、風鈴まつりで使用したちょうちん台も置いた。

ハートの向こう側には、縁結びや開運を祈る神木として知られる梛の木があり、新しいスポットとして写真撮影などが楽しめる。

建築科の坂東大介教諭は「作ったけれど見に来ることができていない生徒もいた。実際に見られて、生徒が考えて作った作品を使ってもらえてありがたい」と話した。小野田宮司は「若い力で制作してくれたことは一つの励みになり、癒やしになる」と感謝した。