適正な刑罰権の行使を 和歌山地検の中村検事正が抱負

和歌山地方検察庁の検事正に中村功一氏(53)が10日付で就任した。16日、同庁で就任記者会見を行った中村氏は抱負として、一つひとつの刑事事件について警察など関係機関と緊密に連携しながら捜査を尽くし、「適正妥当な刑罰権の行使が実現されるよう精いっぱい努め、国民・県民の負託に応えていきたい」と述べた。
中村氏は東京都出身で、東京大学法学部を卒業後、1997年4月に東京地検検事として任官。大阪地検公安部副部長、那覇地検次席検事、法務省大臣官房サイバーセキュリティ・情報化審議官などを歴任し、昨年7月から東京高検総務部長を務めていた。
力を入れたい取り組みとして、犯罪被害者支援や再犯防止を挙げ、被害者支援については「紀の国被害者支援センター」など関係機関との連携にふれ、再犯防止については保護司や協力雇用主ら多くの人々の献身的な活動に支えられているとの認識を示した上で、「検察が単独でできることは限られており、さまざまな関係機関と連携して適切に行っていきたい」と語った。
最高検が昨年、不起訴理由の積極的な公表を検討するよう全国の検察庁に周知したことへの見解を問われると、「個別の事案ごとに公表する公益上の必要性と弊害などを考慮しつつ、具体的な在り方を検討していく必要がある」と述べた。
検事を志した動機については、司法修習中の検察実務修習を通して「事案の真相を発見して適正な処分を決し、最終的に正義が実現されていくことに非常にやりがいを感じた」と振り返った。
仕事上のモットーは「公正誠実に、基本に忠実にきちんとやること」。趣味はジョギングで、フルマラソンの完走経験も持つ。那覇地検時代に独学で始めた三線(さんしん)の演奏も楽しみの一つ。
県内での勤務は初めてだが、過去には高野山や熊野三山、熊野古道、白浜などを旅行したことがあるといい、「もっと和歌山を知り、さらに経験してみたい」と意欲を話した。


