和歌山市駅南の再開発 高層化へ都市計画案を縦覧

南海和歌山市駅前南地区の市街地再開発事業に向け、和歌山市は都市計画案の縦覧を開始した。同地区約0・8㌶を対象に、商業施設やマンションが一体となった高層ビルの建設などを進める計画。縦覧期間は5月8日までで、6月下旬の決定を予定している。尾花正啓市長は23日の定例会見で「市駅は県最大の玄関口の一つ。ふさわしい街の形を整え、多くの人がにぎわい、憩える場所にしたい」と述べた。

再開発の対象は市駅ビル(キーノ和歌山)の南向かいに建つファーストビルなど建物10棟が並ぶ三角地で、土地所有者(地権者)は7者。建物は老朽化し、空きも目立っており、都市再開発法に基づく市街地再開発事業の枠組みにより、地権者らによる再開発組合が事業主体として土地の高度利用を図り、駅前機能の活性化を図る。
都市計画案では、建物の高層化を促す「高度利用地区」に指定し、容積率の限度を600%に引き上げ、容積率・建築面積の最低限度を設けることで小規模建築を規制し、高層化を図る。また、建ぺい率の最高限度を引き下げ、壁面位置を敷地境界から2㍍以上後退させることにより、にぎわいや憩いのオープンスペースを確保する。
低層階に商業・業務施設、高層階にマンション(住宅)を配置する想定で、延べ床面積は約2万6000平方㍍としている。建物の具体的な内容は未定。
同地区の再開発を巡っては、2017年から地権者による勉強会を行い、23年に「まちづくり協議会」、24年に「再開発準備組合」が設立され、具体的な事業化に向けて市と協議を進めてきた。
計画案は今後、都市計画審議会の審議と知事協議を経て正式に決定し、告示される。その後、再開発組合が具体的な事業内容を決定する。市は認可権者として事業を認可する他、国・県と連携し補助金を交付する形で支援する。市は27年度中の事業認可、33年度中の事業完了を想定している。
尾花市長は「市駅前南地区が生まれ変わることは、市全体にとっても大きなインパクトがある。中心地として栄えていければ」と述べ、キーノ和歌山などの周辺施設と連動した中心市街地の活性化に期待を示した。


