泥まみれで大歓声 田んぼサッカー初開催

サッカーのワールドカップ北中米大会が盛り上がりを見せる中、和歌山県紀の川市でもゴールを目指して熱戦。普段は静かな農地に、水しぶきと歓声が上がった。田植え直前の田んぼをピッチに変えてボールを追う「田んぼサッカー紀の川カップ」が20日、同市北長田で初開催された。県内から16チーム120人の選手が参戦し、観客200人以上が来場。子どもも大人も一緒になって泥まみれになりながら、遊休農地を活用した「非日常のエンタメ空間」を全力で楽しんだ。
同イベントは、同市を拠点に遊休農地活用などの地域活性化に取り組む「紀の川流域カンパニー㈱」と、有田市の社会人サッカークラブ「FC KISHU」が企画した。
会場で参加者は泥に足を取られながらも、水しぶきを上げてプレー。FC KISHUの選手もピッチに立ちレフリーを務めた他、子どもたちが夢中になれる「宝探し」などのゲームコーナーもあり、チーム参加者以外も広く田んぼに親しんだ。
熱戦が繰り広げられる中、好プレーが飛び出すたびに周囲から「ナイス!泥試合!」と選手を褒めたたえる声が飛び交った。
大会は1試合7分のトーナメント方式で進み、決勝戦は紀の川市内の地域間対決となる「貴志川対粉河」のカードとなって大きな盛り上がりを見せた。
1対0の接戦を制し、初代王者に輝いたのは貴志川町の豊岡ストライカーズ。27~36歳のメンバー5人は「優勝するつもりは1ミリもなかったが、キーパーが投げたら入るという最適解を見つけて楽しめた」と笑顔。準優勝となった粉河の23~44歳の5人チーム、フルーツポンチは「貴志川に負けて悔しい。勝てなかった、それだけ」と悔しさをにじませつつも、健闘をたたえ合った。
会場にはキッチンカーも集結し、地元の名手病院による医療サポートや地元の協賛など地域一丸の態勢が敷かれた。閉幕時には、餅まきが行われ、会場は終始笑い声に包まれた。
視察に訪れた岸本健市長は「地元の農家や市民の皆さんが中心となって、これほどのにぎわいを出してくれたのは本当に素晴らしい。自分もダイブしたい気持ちになった」と話し「ぜひ続けてもらいたい。子どもたちが農業に興味を持つきっかけになればうれしい」と今後の継続に期待を寄せた。
紀の川流域カンパニー宇田篤弘代表取締役は「来年は…という話もすでに出ている。また新しく練って、次回開催のことも考えていきたい」話していた。


