片男波干潟で潮干狩り 和歌浦小
アサリの減少により平成21年から潮干狩りを中止し、 復活に向けた取り組みを進めている片男波干潟(和歌山市和歌浦南)で24日、 市立和歌浦小学校(中村民樹校長)の6年生が潮干狩りを体験した。 和歌川漁協(西本治弘組合長)が招待したもので、 天敵による食害を防ぐネットの下では、 アサリの順調な回復が確認された。
市農林水産課などによると、 同干潟のアサリの数は、 エイやツメタガイなどの食害が要因で減少し、 21年の市の調査結果は 「ゼロ」 に。 22年3月から干潟に食害防止ネットを掛け始め、 23年度までに53カ所、 約960平方㍍を設置。 本年度はさらに57カ所、 約390平方㍍を新たに設置した。
同小の6年生約70人は昨年5月、 市立明和中3年生(当時)約200人と共にツメタガイの駆除活動を実施。 同漁協が感謝の気持ちから今回の潮干狩り体験に招待した。
子どもたちは長靴をはき、 熊手を手に干潟に入り、 食害防止ネットを開放した約200平方㍍で潮干狩りを体験。 数㌢掘るとアサリが次々と現れ、 子どもたちは 「めっちゃおる」 「すごい」 と歓声を上げながら夢中で掘り続けていた。
潮干狩りは初めてという橋本うららさん(12)は 「いっぱい採れた。 掘ってるときは泥が気持ち悪いけど、 アサリが見つかると楽しい」 と話していた。
西本組合長(73)は 「子どもたちが干潟をかいているのを見るのはいい」 と目を細めた。 潮干狩り復活の時期は未定だが、 「片男波は水も砂もいい。 食害を防げばアサリはもっと増えてくると思う。 できるだけ早く復活させたい」 と意気込んでいた。