再開発準備組合が解散 友田町3丁目の計画白紙に

和歌山市の「和歌山駅前友田町3丁目地区市街地再開発準備組合」は13日、解散を発表した。再開発の事業化について複数の地権者との合意が困難で、本組合の設立要件を満たせなくなったことなどが要因。同駅前エリアの活性化を目指して検討されてきた計画は、白紙に戻ることになった。
準備組合や市によると、友田町3丁目地区は、市の玄関口である和歌山駅の西口から西に約300㍍、けやき大通りに面する約1万1500平方㍍のエリア。準備組合は2023年12月に設立し、市の支援も受けながら、25年度には再開発に向けた基本計画を策定し、商業施設や分譲マンション、オフィスなどで構成する複合ビルを建設するなどの事業を検討していた。
再開発事業には前向きな地権者がいた一方、合意形成は難しく、準備組合の加入者が地権者の3分の2を下回る事態になったとし、本組合を設立する要件となる「地権者の同意割合3分の2」を満たせなくなった。
さらに、資材費や人件費が高騰を続ける厳しい経済情勢により、合意形成に時間がかかると一層コストが上がり、事業性が確保できない懸念もあり、今月6日に臨時総会を開き、準備組合の解散を決議した。
準備組合の加藤正祐理事長は「解散は苦渋の決断であり、大変残念」と述べた一方、地権者や地域住民らに聴取したさまざまな意見の集約をはじめ、事業化の検討過程で得られた知見などの成果は大きいと指摘。「やってきたことは無駄ではない。友田町3丁目地区や周辺地区の今後のまちづくりにおいて貴重な財産になる」と話した。
準備組合の解散を受け尾﨑太郎市長は「事業を取り巻く環境が急変する中での苦渋の決断であったと受け止めている。中心市街地全体の活性化や魅力向上については、地域の皆さまや関係機関と連携し、適正な都市機能誘導やエリア全体の回遊性向上によるにぎわいづくりなど、持続可能なまちづくりに向けた総合的な取り組みを推進していく」とのコメントを発表した。


