和歌山発のテレビCMが続々フィルム・コミッションが応援

 宇宙服のような白ずくめの衣装を着た若者たちが駆け回るカルピスソーダのテレビコマーシャルが、 県立桐蔭高校科学部の生徒たちの出演で和歌山をロケ地に撮影されたことを、 わかやま新報の記事で知ったのはつい最近のことであった。

 今また、 コンビニチェーンのセブンイレブンを展開するセブン&アイのスイーツを宣伝するテレビコマーシャルが話題になっている。 和歌山城をバックに和歌山市東高松のみどり幼稚園の園児たちの元気な姿の後、 園舎で先生たちがおいしそうにお菓子を食べるシーンが続き、 生石高原をバックにした映像で締めくくる、 というものだ。

  「このところ和歌山は全国版のCMによく登場するね」 と言うと、 物知りの友人が 「それは、 県の観光振興課の熱心な働き掛けの成果だ」 と言う。 そこで観光振興課を訪れ、 県観光連盟の原見仁志事務局長と米田彰夫さんにお話を伺った。

 それによると、 平成12年ごろから映像作品の制作を支援する組織として、 各地にフィルム・コミッションが設立され、 地域の魅力発信の役割を果たしているという。 和歌山でも県観光振興課内にわかやまフィルム・コミッションが設けられ、 映像制作会社等に和歌山での撮影を働き掛け、 制作側からの問い合わせや希望を聞く窓口になっているという。

 先に触れた2つのCMも、 放送時間こそ短いが、 数十人のスタッフが和歌山に来て、 泊まりがけで制作したものらしい。 こうした積み重ねにより、 県外に対しては和歌山の奥深い魅力をアピールするとともに、 地元の私たちも和歌山の良さを再認識することができれば、 その意義は計り知れないだろう。
       (宮本年起/和歌山)