和工2回戦突破ならず 中盤の失点響く

 第94回全国高校野球選手権和歌山大会7日目(19日、県営紀三井寺球場)の第2試合は和工が串本古座に6―3で敗戦れ、2回戦突破はならなかった。

和工
0000001113
10041000×6
串本古座
 〔和〕大谷、中芝―山口〔串〕瀧瀬―新田▽2塁打=大谷(和)杉本(串)

 和工は試合序盤、得点圏へ走者を進めて先制の好機を演出したが、あと一本が出なかった。終盤の7、8、9回に各1点ずつを加えたが、中盤の失点が響き届かなかった。

声で支えた松﨑
 松﨑は序盤から固さの見えるマウンドの大谷に声を掛け続けた。「思い切って投げろ。お前の球やったら打たれへん」。松﨑は中学生の時、投手を経験。ピンチに立たされた投手の気持ちが分かるからこそ、声を掛け続けた。

 大谷に変わって1年生の中芝がマウンドに上がった際も声掛けは忘れなかった。「気楽に。打たせていったらいいから」。中芝の表情がゆるんだ。

 松﨑は不動の4番でもある。1年生から夏の大会を経験し、敗れ去った先輩たちと同じ悔しさを味わってきた。その分、この年に懸ける思いは強かった。

 この日は無安打。チームの敗因を「僕が打てなかったから」と自らを責める。「このチームでもっと野球がしたかったけど、みんなと野球ができてよかった」。感謝の言葉を口にするとこらえていた涙があふれた。