和西・和北 2回戦敗退 初勝利の壁高く

 第94回全国高校野球選手権和歌山大会は8日目の21日、県営紀三井寺球場で2回戦1試合と3回戦2試合があり、第1試合は和歌山西・和歌山北の連合チームが紀北工業に11―1のコールドで敗れ、チーム初勝利はならなかった。

紀北工 1 0 3 5 0 2 11
和西・和北 1 0 0 0 0 0 1

(6回コールド)

 〔紀〕平松、夏目―廣畑、丹下〔西・北〕東本、尾崎―徳田▽2塁打=林克

 1点を追う和西・和北は1回裏、2本の単打と犠打、盗塁を絡めて1死2、3塁と攻め、道上の左犠飛で同点。だが3回に4安打で3点、4回には6安打で5点を許した。

 打線は紀北工の投手陣を打ち崩せず、初回の1点しか奪えなかった。


野球ができてよかった 1塁手西本

 和歌山北の西本(3年)は連合チームになったことし、野球を再開した。

 「野球がしたい」という気持ちを抱いて過ごした高校2年間。その思いを知った堀内監督と道上主将は西本の家に出向き、野球部に入るよう呼び掛けた。

 西本は野球部に入るまで部活をしていなかった。体力や技術面などの心配要素はあったが、西本を援護したのが小学生からの友人だった道上だった。道上は練習中から西本にバッティングフォームや守備の連携を指導。練習で足らない部分は練習後、最大で4時間にわたってグラウンドに残り指導した。「友人だったし、野球がやりたいのは知っていた。西本を教えるのは自分の役目だと思ってました」と道上は笑う。西本は「入部当初、道上が友人でよかった。感謝の気持ちでいっぱい」と感謝し、「野球ができてよかった。悔いはないです」と満足気に話した。