和歌山市が来年度予算編成方針発表

 和歌山市は5日、 来年度の予算編成方針を発表した。 一般会計の当初予算は本年度並みの約1300億円の見通し。 各局の一般要求枠を5%、 施設管理費などの経常的管理経費を2%カット。 浮いた分 (約3億2000万円) を 「重点課題要求枠」 に設定し、 健康増進、 防災など重点課題についての要求には上限を設けないとしている。

 予算編成は、 本年度同様に 「市民力」「基盤力」 「観光力」に重点を置く。 具体的には、 糖尿病やがんなどターゲットを絞った対策の実施▽出生数増加に向けた取り組み▽市街地再開発、 高齢者住宅などまちなか居住の推進▽既存の交通網を生かした地域公共交通の仕組みづくり▽観光の関西圏への売り込み強化などを行う。

 本年度と比較すると、 職員数削減により人件費などが減少するが、 生活保護費などの扶助費や、 約153億円の累積赤字を抱える特別会計への一般会計からの繰出金の増加などの影響で、 現時点で32億円の財源不足が見込まれる。

 財政課は、「上限なしの重点課題要求枠を設けたのは変化であり、 積極的な予算編成になる。 健康づくりなど、 必要なところに投資したい」としている。