古川さん悲願の銀メダル 五輪アーチェリー

 ロンドン五輪アーチェリー男子個人で日本時間の4日未明、岩出市在住の古川高晴選手(27)=近畿大学生物理工学部職員=が銀メダルを獲得した。アテネ、北京に続く3度目の五輪出場で悲願の表彰台に登った。

 古川選手はこの日、3回戦でバールト・ネステン(ノルウェー)を6―2、準々決勝でカイルルアヌアル・モハマド(マレーシア)を6―2で破った。

 リック・ファンデルフェン(オランダ)との準決勝は、シュートオフの延長にもつれ込む大接戦に。先に放った古川選手の矢は的の中央に刺さり10点。相手が9点となった瞬間、日本のエースは両手で会心のガッツポーズを見せた。

 男女通じて日本アーチェリー界初の金メダルに期待が掛かったが、決勝は呉真(オ・ジンヒョク、韓国)に7―1で及ばなかった。

 「世界大会のメダルがなかったのが不思議な選手」(池田幸一・北京五輪日本コーチ)と言われるほど、優れた実力がありながら、表彰台にはこれまで手が届かず、五輪の個人成績はアテネ22位、北京33位だった。

 3回目の五輪でついにつかんだ栄冠。表彰台で銀メダルを手に晴れやかな笑顔を見せた古川選手は「今までは肩に重圧がかかっていましたが、今は首にずっしりかかっています」と喜びを語った。