和歌山市内1万4700人が防災訓練
自治会、 自主防災組織が主体となった平成24年度和歌山市住民参加型地域総合防災訓練が26日、 市内16地区で行われ、 約1万4700人が参加。 各地で地震・津波からの避難や、 避難所運営などの訓練が行なわれた。
宮地区連合自治会 (山本勲会長)は、「逃げる」を重点に、大地震を想定した自主防災訓練を行った。 全20自治会の役員ら約370人が参加し、 救急救命訓練や、 非常用保存食のアルファ米を使った炊き出しの体験も行った。
午前8時に宮小学校(秋月)と太田小学校(太田)に設置されている防災行政無線のサイレンが鳴り出すとともに、 各地区の役員が緊急連絡網を使って伝達。 自転車と徒歩で避難場所に指定されている両校に避難した。 体育館に到着すると、 それぞれ避難にかかった時間を確かめた。
アルファ米の炊き出し体験では、 婦人防火クラブの会員らが沸かした湯を米の入ったポリ袋に注ぎ、 アルミの袋で包み込んで、 約20~30分で約400人分を炊き上げた。また、東消防署員による自動体外式除細動器(AED)を使った救急救命訓練もあった。
山本会長(72)は 「役員以外に、防災無線を聞いて参加した人もおり、 防災意識の高さを感じた。 訓練はスムーズにいったが、 実際はこのようにはいかない。 課題を話し合い、 各自治会で訓練を進めていきたい」。 宮地区防火防災会の秋月利昭会長(80)は「意義のある訓練ができた。 反省点を含め、今回の訓練を生かし、いざという時のために訓練を重ね、防災意識をさらに高めていきたい」と話していた。
今回の訓練について、 大橋建一市長は 「「できるだけ災害時に即した形態での訓練をという初めての試み。 訓練を振り返り、 さらに検討し、 市民の安全安心を高める活動に取り組んでいきたい」 とコメントしている。