「組織」対「草の根」 岩出市長選
23日に迫った岩出市長選告示を前に、 立候補を表明している現職・中芝正幸氏(69)と、 元市議で市長選初挑戦の新人・尾和弘一氏(65)の2陣営で機運が高まっている。 5選を目指し、 50以上の団体や個人の推薦を受ける中芝氏と、 足で稼ぐローラー作戦で支持拡大を図る尾和氏の 「組織」 対 「草の根」 の対決になりそうだ。
【中芝陣営】市役所近くのビル1階を貸し切り、 後援会事務所を構える。 広いフロアの壁一面には、 国会議員の他、 知事や県内首長の必勝祈願のため書きが並ぶ。 外には 「市民と共に創ろう安心・安全・躍進のまち」 と書かれた大きな懸垂幕を掲げている。
組織の後ろ盾から優位に立つとみられる陣営だが、 その一方で危惧するのは 「中芝氏が優位だろう」 と考え、 投票を棄権する支持者が現れることだという。 中芝氏はこれまで市内約20地区でミニ集会を開き票固め。 「大きな集会では150人が集まった」 (陣営関係者) といい、 30日の投票日に向け気を引き締め直している。
【尾和陣営】市議に3回当選した尾和氏。 生まれは愛媛県で、 血縁に頼らずに戦ってきた。 現在、 同市根来に住む尾和氏だが、 支持者は市内全域に満遍なく存在している。
立候補表明後、 毎日2時間の朝立ちは欠かさない。 県道粉河加太線の交差点と場所を決め、 アピールすることでイメージ定着を狙う。「反応も良くなっている」 (尾和氏)と手応えを感じているようだ。
また 「組織の選挙はもう古い」 (同)とし、 ブログやツイッターで市民に政治活動を報告してきた。 陣営は 「どぶ板選挙だ」 と選挙戦突入に向けて意気込む。
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23日は午前8時半から午後5時まで立候補の届け出を受け付け、 午前8時半から中芝陣営がホテルいとうで、 9時から尾和陣営が根来の事務所で出陣式を行う。 4日現在の選挙人名簿登録者数は4万1281人(男1万9704人、 女2万1577人)。