県内初の「機能別消防団」始動 和歌山市

 年々減少している消防団員の確保策として、 和歌山市は本年度、 消防職団員OBらを応援要員などに迎える県内初の 「機能別消防団員」 制度を導入。 その発足式が24日夜、 市消防局で行われ、 団員67人が活動開始した。 団員の内訳はOB団員41人、 防火広報団員(消防音楽隊員)26人。 市の防災力向上に期待がかかる。

 式には大橋建一市長や林正義消防局長、 芝本一男消防団長らが出席。 大橋市長は 「命懸けの仕事だからこそ、 まず自分の命を大切にすることを念頭に、 人を助けていただきたい」とあいさつした。

 その後、 団員一人ひとりに辞令が交付され、 団員を代表して宇藤博文さん(72)が 「市民の奉仕者として誠実かつ公正に消防職務の遂行に当たることを厳粛に誓います」 と宣誓。 消防音楽隊員による演奏が披露された。

 OB団員の上辻恵さん(65)は 「これまで42年間、 消防に務めてきました。 これまでの知識や経験を生かして、 市だけでなく、 全国的に活動していきたい」、 防火広報団員の杉本明未さん(26)は 「音楽を通じて消防活動を市民にアピールしていきたい」 と意気込んでいた。

 OB団員は消防団本部に所属し、 災害時の応援や消防団の訓練時の指導、 補助などの活動に従事。 防火広報団員は消防行事や式典などでの演奏、 啓発活動に当たる他、 災害時には避難所の運営や救護活動にも参加する。