和歌山県議事務所など捜索 医大入札で職務強要か
県立医科大学 (和歌山市紀三井寺) 発注の清掃業務などの入札をめぐり、 同市内の清掃会社の役員が県立医大側に圧力をかけるなどした疑いが浮上し、 大阪地検特捜部は1日、 同社を家宅捜索した。 関係先として、 この役員が後援会員となっている男性県議 (47) の事務所や自宅も捜索し、 県議も任意で聴取した。 捜査容疑は職務強要と見られている。
関係者によると、同社は県立医大から施設の清掃や管理業務を受託している。役員はこうした業務の入札に関し、 県議の名前を出して見直しを迫るなどした疑いがあるという。
この県議は県立医大の入札業務に関して昨年6月の県議会定例会で一般質問し、 「電気・機械設備運転監視及び保守業務」 について、 今回と別の業者と12年間にわたって随意契約を結んでいたことへの当局の見解を質問。 仁坂吉伸知事は 「理由がない。 適切ではなかった」 と答弁している。
県議事務所の捜索は1日午前8時ごろから午後3時ごろまで行われ、 大阪地検の係官は後援会名簿やパソコンなどの資料を押収した。
2日に取材に応じた県議の代理人弁護士によると、 県議は1日午後に大阪地検で約1時間半にわたって聴取を受けたが、 県議には自分が嫌疑を受けている認識はなく、 地検側から家宅捜索を受けた会社や役員の被疑事実の説明もなく、 事件については分からないとしている。