政権交代後初の決戦へ 県内陣営の動き加速
野田佳彦首相は14日、 国会での党首討論で16日に衆院を解散する意向を表明。 政府・民主党三役会議は同日夜に衆院選の日程を 「12月4日公示、 16日投開票」 と決めた。 平成21年8月の政権交代以来となる総選挙で、 民主党は与党として初めて国民の審判を受ける。 県内の各政党、 候補予定者は決戦に向けて動きを活発化させている。
15日現在、 県内3小選挙区に立候補を表明しているのは、 1区が民主現職の岸本周平氏(56)、 自民新人の門博文氏(47)、 共産新人の国重秀明氏(52)。 2区は民主現職の阪口直人氏(49)、 自民現職の石田真敏氏(60)=比例近畿=、 共産新人の吉田雅哉氏(37)。 3区は民主現職の玉置公良氏(58)=比例近畿=、 自民現職の二階俊博氏(73)、 共産新人の原矢寸久氏(61)。
いずれも民主、 自民、 共産の対決の構図だが、 橋下徹大阪市長率いる日本維新の会も候補選定を進めており、 1区への擁立はほぼ確実視されている。 政権奪還を目指す自民が勢いづいているが、 流動的な要素は多い。
野田首相の解散表明に対する各党の反応を見ると、 民主党県連の浦口高典幹事長は 「社会保障と税の一体改革関連法案を成立させ、 『近いうちに』 解散するとの約束を誠意を持って守った」 と評価。 「県連所属の議員で選挙態勢について協議し、 連合和歌山とも支援について話し合う」 と述べた。
自民党県連の吉井和視幹事長は 「政治家として筋を通した」 と解散表明に一定の評価をし、 「年内解散を想定していたので県内3候補の準備は万端だ。 芯が通った保守主義の安倍総裁の下での選挙。 政策も理解を得られる」 と勝利へ自信をのぞかせた。
公明党県本部の角田秀樹幹事長は 「『決められない政治』 を続けてきた民主党政権への国民の評価を問うときがきた」 とし、 「県本部としては防災・減災対策をはじめ、 党が生活者の目線でやってきた実績を訴えていく」 と話した。
共産党県委員会の竹内良平委員長は 「信を問う時期がやっときた。 消費増税や社会保障、 TPP、 外交政策など、 民主党政権は民意を裏切り続けてきた。 国民の願い、 3・11以後の思いを生かせる政治にしていく」 と述べた。