名草小が決勝大会出場 全国給食甲子園
全国の小中高校が地元食材を使った給食の味や栄養価などを競う 「第7回全国学校給食甲子園」 (実行委主催) の決勝大会 (12月1・2日、 東京) に、 中部・近畿ブロックから和歌山市の名草小学校が出場する。 同校は前回、 日本一に輝き、 史上初の連覇を狙う。 大会に挑む同校の栄養士、 土井登世さん (48) と給食調理員、 山中恭子さん (43) は 「子どもや地元の人が応援してくれており、 優勝目指して頑張りたい」 と意気込んでいる。
同大会は、 多くの人に学校給食の重要な役割を知ってもらおうと開催。 給食に携わる栄養教諭、 学校栄養職員、 調理師らが地元の食材を生かし、 独自の工夫を凝らした献立を競い合う。
審査は実際に給食で出している献立が対象で、 地場産の食材の特色を生かしているかや、 児童が喜んで食べられる献立かなどが基準。 制限時間60分以内に6人分の調理から後片付けまでをする。
今大回は、 47都道府県の小中高校 (給食センターを含む) から過去最多の2271校が参加。 3度の書類審査を通過した全国6ブロック12校が決勝進出を決めた。
同校の献立は、 漁獲量日本一を誇る県産のタチウオを骨ごとすり身にした郷土料理 「ほねくり天ぷら」 ▽地元の野菜をおでん風に煮た 「郷土の煮物」 ▽ナスビを油で揚げてホウレンソウとあえたぬた▽ちりめんじゃことニンジンのふりかけ▽ハリハリ汁など。 デザートは、 冬瓜 (とうがん) の食感が楽しめる梅ジュースを使った 「冬瓜の梅ゼリー」にした。
使用する食材は22種類。 うち地元野菜が10種類 (県内産12種類) と県内産が半数を占める。 どれも食材の持つうま味を生かしている。
同校では昨年、 優勝したことで児童の食への意識が変わってきたという。 給食を楽しみにする子も多く、 残食も減ってきている。 土井さんは 「子どもとの会話から献立のヒントをもらうことも多い。給食が家のようなふれあいの場になれば。 地元の素材を大切に、 郷土料理を伝えていきたい」、 山中さんは 「子どもたちに食べることに興味を持ってもらうのが一番の願い。 苦手な物でも食べれるようなおいしい給食を作っていきたい」 と話している。