浸水被害受け改修工事2年前倒し 前代川

 ことし6月の豪雨により和歌山市の和田川の支流 「前代川」 がはん濫し、 吉礼地区で浸水被害が発生した問題で、 市は前代川の改修工事を当初計画よりも約2年前倒しし、 平成30年度の完成を目指すことを決めた。 来年度から工事を開始する。

 市によると前代川の改修計画は、 和田川から約100㍍手前で西へ直角に曲がっているルートを、 直線ルートに修正する。 さらに約500㍍の区間で川幅を広げるなどして、 流下能力をアップさせる。 事業費は11億円(3分の1国補助)。

 国交省が11月27日に発表した災害対策緊急事業推進費(災害対策)では、 和田川の前代川接続部付近の工事に5000万円(総事業費1億円)の配分が決定。 吉礼地区から岡崎地区を流れる約200㍍の区間で、 川底の掘削工事と護岸工事を行う。 同改修などにより、 被災水位から約50㌢分の流下能力が上がり、 前代川などの支流も流下能力が上がるという。

 西山東地区連合自治会の宮脇茂会長(73)は 「浸水被害多発の吉礼地区住民らと地道な行政への交渉により、 事業が進展したことに喜んでいます」 と話している。