障害者就労の受け皿へ 小松原に弁当店

 「究極の手作り弁当です。家庭料理の温かさを味わってください」。和歌山市六十谷の社会福祉法人いこい(生馬利恵理事長)が弁当店「おうちごはん彩菜~さな~」を29日、同市小松原にオープンする。障害者就労の受け皿づくりが目的だが、「まずは軌道に乗せてから」と専門スタッフでスタート。2月1日までの4日間はオープンフェアとして全品400円を350円で販売する。

 同店の弁当は、地域の食材を使い心を込めたおふくろの味が特徴。さらに調理師とフードコーディネーターの資格を持つ榎本佐知子店長(37)と、日本料理店に30年務めた元料理長の男性が多彩な提案をしていく。

 お薦めは和食中心の「おうち弁当」とさまざまな品が少しずつ入った「彩菜弁当」、メーンが2種の「日替わり弁当」(以上数量限定)で、他、とんかつ弁当、エビフライ弁当、酢豚弁当、親子丼など約20種類。

 日本料理の腕を生かした花見弁当などの行事弁当、キャラ弁(キャラクター弁当)、オードブルなども特注(予約)で受け付ける。また、地域の人との交流を目指して店内に各種弁当と総菜を並べ、外から買える揚げ物コーナーも設置する。

 同法人は障害者の就労移行や就労継続を支援する多機能型事業所。6年前に弁当とランチを提供する「キッチンつむぎ」を市内に開き、現在10人の障害者が働いている。

 同法人の上田朋行さん(42)は「年金と賃金で生活できる就労を目指し、2号店としてここを立ち上げました。早く軌道に乗せ、2人でも3人でも障害者の所得保障ができれば。おいしいものを提供しますのでぜひ買いに来てください」と話している。

 場所は国道42号の堀止交差点から北に約240㍍の国道西側。オレンジ色の看板が目印。営業時間は午前10時半から午後3時。定休日は土・日・祝(ただし特注弁当は対応)。

 予約、問い合わせは同店(℡073・423・7033)。