遠い異国の地に「和歌山」がある ブラジル和歌山県人会連合会③

 新春特集としてブラジルと和歌山の交流について、 和歌山放送とメディアミックスで取り上げている。 今週はブラジル日本研究者協会日本代表で慶大教授の竹中平蔵氏からのブラジル訪問記をお伝えする。
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 1908年、 ブラジルへの初めての移民800人を乗せた笠戸丸が神戸港から出帆して100年以上がたちました。 その間、 日系人は困難を乗り越え、 ブラジル社会の発展に貢献してきました。 私は毎年、 多くの日系人が活躍するブラジルを訪れ、 文化交流をするなどして彼らとの親睦を深めています。

 総務大臣をしていた頃、 私はルーラ・ブラジル大統領にお会いすることがありました。 ルーラ大統領は 「日系人を心から尊敬している。 彼らがいなければ、 ブラジルはここまで成長はしなかった」 と言ってくれました。 私はその言葉に深く感動したのを覚えています。 「日本とブラジルの架け橋になることをライフワークにしたい」 と、 定期的なブラジル訪問を始めました。

 多くの和歌山出身の日系人が、 ブラジル各地で活躍しています。 昨年12月に訪問した際に、 ブラジル和歌山県人会連合会の木原会長とお会いしましたが、 地球の反対側で故郷を想い、 和歌山の伝統や文化を大事にしながら、 たくましく頑張っておられる方々がおられるのです。 彼らにはいつも励まされます。

 和歌山出身の日系人の存在は、 私たち和歌山県人の財産だと、 訪問の度に感じています。 遠い異国の地に 「和歌山」 があるのです。 彼らはこれからも、 両国の友好に寄与していくことでしょう。 私たちもブラジルという国を、 大切にしていきたいですね。

          (竹中平蔵/東京)  
※2月16日(土)午後9時放送の、 箏曲家・西陽子の 「音楽って素敵なこと」 (和歌山放送)で訪問の模様を放送する予定です。