土地開発公社解散、債券48億円は放棄へ 和歌山市
和歌山市は、 負債総額54億634万円を抱える市土地開発公社の解散を決め、 平成25年度当初予算案に負債を肩代わりするための 「第三セクター等改革推進債 (三セク債)」 の発行を計上した。 債権48億1689万円を放棄する見通しについて大橋建一市長は20日、 「市民に迷惑をかけるが、 先に延ばすほど将来負担は増える。 理解してほしい」 と述べた。
公社は昭和48年設立。 市の公共用地を先行取得するなどし、 好景気の時代は地価上昇分のコストを抑えるメリットがあったが、 景気低迷などで土地の利用は進まなくなった。
公社が現在保有する塩漬けの土地は、 加太の関空関連事業用地など6件、 計約55万平方㍍。 購入価格と利子を合計した予定簿価 (25年3月末見込み) は61億6474万円だが、 時価 (24年7月時点) は10分の1以下の5億7951万円となっている。
解散手続きで市は、 金融機関からの借入金約54億円の債務保証に三セク債を充て、 公社からは6件の土地を代物弁済として取得する。 差額の約48億円が債権放棄分となる。