いじめ対策強化へカウンセラー増員 和歌山県教委
いじめ対策を強化するために、 県教育委員会は平成25年度から、 小中高校に配置しているスクールカウンセラー(SC)とスクールソーシャルワーカー(SSW)を増員し、 早期の発見、 対応を図る。 当初予算案に1億6813万円を計上している。
県教委学校指導課によると、 現在、 県内公立の小学校30校、 中学校93校、 高校43校で、 児童生徒から直接相談を受け、 心のケアに努めるSC81人を配置。 週1回の頻度で学校に滞在している。 来年度からは、 小学校は約70校、 中学校は全128校、 高校も全54校、 さらにこれまで配置がなかった特別支援学校9校に配置を拡大する。
学校を拠点に、 学校・家庭・関係機関のつなぎ役に当たり、 社会福祉士や精神保健福祉士の資格を持つSSWは、 現在は10市町に1人ずつ配置しているが、 14市町に拡大し、 計20人を配置する。
児童生徒が主体的に 「いじめを許さない」 学校づくりを進めるため、 児童・生徒会の活性化を学校に促し、 自浄力を高めるとしている。
また、 県教委が教員向けに作成した、 いじめに対する初期対応や対処方法をまとめた 「いじめ問題対応マニュアル」 の活用を進め、 弁護士や精神科医ら外部の専門家がいじめなどの校内問題の解消に向けて教員らに助言する 「学校サポートチーム」を設置する。
県教委が県内の公立小中高校(国立、 私立を除く)で認知したいじめの件数は、 24年度の4~8月末で、 小学校60、 中学校120、 高校47、 特別支援学校9の計236件。 うち194件は解消したとしている。
同課は 「県内のいじめ問題を取り除き、 子どもたちには笑顔で学校生活を送り、 健やかに成長してほしい」 と話している。