貴志知美さん事務所所属 12日にデビューライブ

 地元アーティストをもり立てていこうと、 ㈱エデュケーションリンクス(有田市箕島、 田中誠二社長)はこの春、 新たに音楽事業部を立ち上げた。 和歌山市のシンガー・ソングライター貴志知美さん(35)をプロデュース。 第1弾として、 12日に同市の本町ラグタイムでデビューライブを行う。 日本を含めたアジアでの活動を視野に、 再出発となった貴志さんは 「テーマであるLOVE、 PEACE&SMILEを大切に、 心に響く歌を世界中に届けていきたい」 と意気込んでいる。

 同社は和歌山市や有田市、 岩出市などで、 スポーツクラブや英会話教室、 カフェなどを多角的に展開。 音楽事業への参入は、 同社にとって大きな挑戦でもあるという。

 きっかけは昨年の3月。 音楽が好きで、 以前から和歌山で音楽活動をする人を応援したいと考えていた田中社長(51)は、 足を運んだライブハウスで耳にした貴志さんの音楽に衝撃を受けた。

  「これまでに聴いた和歌山のアーティストとは違う」。その後購入したCDを何度も聴き直し 「歌詞も曲も、 アレンジも全てにおいて素晴らしかった。 他にはない魅力を感じた」 と振り返る。

 貴志さんは和歌山市出身。 平成16年から東京で活動していたが、 21年から和歌山に拠点を移し、 市内を中心にライブ活動を続けてきた。 代表曲に 「あたしの願い」 「こんなにせつない恋がある」 などがある。

 どれもが等身大の思いや経験をストレートに表現。 心を打つ楽曲が多くの共感を呼び、 男女年齢を問わず根強いファンも多い。

 すでに2月にシンガポールで5日間のプロモーション活動を展開。 日本人が多く集うイベントホールでは、 オリジナル曲の英語バージョンの他、唱歌「故郷(ふるさと)」などを歌ったところ、 涙を流す人の姿もあった。

 貴志さんは 「歌の力を強く感じました。 音楽は国境を越えられるんだ、 と実感しました」 と笑顔。 「まずは和歌山の皆さんに愛される歌手になれるよう、 いろんな場所で歌っていきたい」 と決意を新たにしている。

 ライブは前売り1000円、当日1500円(ドリンク別)。問い合わせはラグタイム(℡073・431・1355)。