ヒット番組手掛ける放送作家・安達元一さんが講演

 国民的ヒット番組を数多く生み出した放送作家の安達元一さん (47) の講演会とワークショップが20日、 和歌山市の市民会館で開かれ、 安達さんがアイデアを脳に思いつかせる技術を伝授。 「面白いことは面白い人の周りだけに起きているのでなく、 誰の周りにも平等に起きている。 それを感じ取れるかだけの差」 と、 「気付く」 ことの重要性を話した。

 県中小企業家同友会が主催し、 約70人が聞いた。

 安達さんは、 担当する番組の視聴率を合計すると1週間で200%を超えたことから 「視聴率200%男」 の異名をとり、 放送作家として多数の受賞歴がある。

 講演では、 言葉の持つ力に着目。 先入観を捨て、 オリジナルの発想を育てるのに効果的な方法を紹介した。

  「セレンディピティ (偶察力)」 を高め、 日常に起こることを見逃さないことが大切であると力説。 ピンときた言葉を列挙して分類し、 物語的にすることで新しいアイデアを生む独自の発想法を、 実践を交えて示した。

 また、 ヒットの法則は 「8割の国民が8割気になっていること」 「一部の熱狂的なファンを生む」 「多くの人が潜在的に思っていることにタッチする」 などであると明かし、 「企画は 『生き方』。 その人が日々をどう生きるかと大きく関わってくる」 と話した。

 その他、 安達さんとオリジナル発想法の共同研究をする、 東洋大学総合情報学部准教授の藤本貴之さんの講演もあった。