小学生ら3人お手柄 那賀消防が表彰
的確で迅速な行動で火災の損害を軽減させたとして、那賀消防組合(林照康消防長)は7日、岩出市根来の藤本里奈さん(10・市立根来小学校5年生)、ともに同市桜台の会社員、齋藤亮輔さん(38)、会社役員、大西哲夫さん(66)の3人を表彰した。
ことしの3月27日、同市桜台の民家から煙が出ているのを藤本さん(当時4年生)が発見。現場のはす向かいに住む齋藤さん宅へ走って知らせ、2階の窓から煙が出ているのを確認した齋藤さんが119番通報した。齋藤さんは消火器を持って現場に向かい、犬の散歩から帰宅し、動揺している家主の女性に家の外へ出るように声を掛けた。
一方、火災の知らせを受けた近所に住む藤本さんの祖父・大西さんも現場に向かい、1階リビングで炎が燃えているのを現場のベランダから確認。ガラスを蹴破り、消火器を使って齋藤さんとともに初期消火に当たった。
消防隊が到着した頃には鎮火状態だった。鎮火するまでに消火器3本を消費し、水道からホースを使った消火活動も実施した。消火器を使う頃には、炎は大人の背丈を超えるほどの勢いだったという。
同組合によると、現場は木造2階建て118平方㍍。被害状況は1階部分約1平方㍍の焼損だった。家電製品からの出火が原因と考えられ、同組合は調べを進めている。
表彰式では林消防長から一人ひとりに賞状が手渡された。林消防長は「迅速で的確な連携プレーで火災の被害を最小限に抑えてくれた。勇気ある行動にあらためて感謝します」と述べ、藤本さんは「出掛ける時は、ガスなどをきちんと消したか確かめるように心掛けたい」と話した。