亡き夫と共に 植山さん写真展

 和歌山市出身で、兵庫県川西市の植山和美さん(52)が、詩と写真の作品展「行ってきます」を同市本町ぶらくり丁商店街内のギャラリー半田で開いている。7月1日まで。一昨年に55歳で亡くなった夫・哲男さんの写真作品と自身の詩、写真を紹介。和美さんは「主人の力を借りて開催できました。『行ってきます』と言えるような、私の出発にしたい」と話している。

 和美さんは「いちかわかずみ」のペンネームで、30年以上詩を創作。哲男さんとは、お互い歌手の中島みゆきさんの大ファンだったことをきっかけに結婚した。

 一昨年の春に哲男さんが他界。和美さんは、哲男さんが学生時代から趣味で撮りため発表することがなかった写真を集め昨年、川西市のギャラリーで遺作展を開いた。それをきっかけに、和美さんも風景や季節の花々を撮るように。哲男さんの未発表作品と合わせ、2人の写真展を和歌山でも開こうと進めてきた。

 会場には2人で旅した北海道や、新婚旅行で訪れたニューカレドニアなどの写真27点が並び、和美さんの詩17編が添えられている。

 和美さんは「どんなこともほぼ完璧にこなす人でした。展示を見たら、言いたいこともたくさんあるかもしれませんね」とほほ笑み「日々気付かずに過ごしているような何気ない日常を再発見してもらえれば」と話している。

 午前10時から午後6時(最終日は4時半まで)。

 問い合わせは同ギャラリー(℡073・422・7779)。