水軒川河口の放置艇/年内ゼロへ一斉指導 和歌山県

 和歌山市大浦地区の水軒川河口部に不法に係留・放置されているプレジャーボートを一掃するため、県は一斉指導に乗り出している。所有者不明のボートや指導に従わない場合には行政代執行による強制撤去を行い、年内にも〝放置艇ゼロ〟を目指す。

 県港湾空港課によると、県が監理する水軒川河口部には約100隻の放置艇があり、不法な桟橋も架けられている。近隣住民からは、騒音やボート利用者らの路上駐車などに対する苦情が出ていたことも受け、県は7月12日、放置艇の移動・撤去を指導する文書を所有者に送付し、現地に同様の文書を掲示した。

 県内はプレジャーボートの係留施設自体が不足していることもあり、県は昨年11月、大浦地区から数百㍍北に西浜小型船舶係留施設を整備し、市堀川河口付近の湊第1小型船舶係留施設の拡張工事も進めている。

 大浦地区の放置艇には両施設などへの移動を促し、先月末までに約60隻が移動を申し出ている。所有者不明のボートや指導に従わない所有者に対しては、今月22日に河川法などに基づく指示、9月には勧告を行い、12月下旬には強制撤去を予定している。