和歌山市で6次産業化シンポジウム
和歌山6次産業化サポートセンター(県中小企業団体中央会内)は26日、和歌山市紀三井寺の和歌山地域地場産業振興センターで農林水産業の6次産業化に関するシンポジウムを開き、生産者や行政関係者ら85人が参加。今後ポイントとなる、多様な業種が集まってネットワークを構築する取り組みについて話し合った。
近畿農政局6次産業化専門職の小幡徹さんが「これからの6次産業化の取組について」をテーマに国の方針や施策など事例を交えて講演した。
その中で小幡さんは、1次産業の生産額は、2次産業、3次産業の価値連鎖によってさらに拡大できると説明。企業と生産者らが連携し、新商品の開発や販路拡大、加工・販売施設の整備などを進める上での支援策「6次産業化ネットワーク活動交付金」を活用するよう呼び掛けた。
パネルディスカッションでは、みかんの加工品を手掛ける㈱早和果樹園(有田市)の秋竹新吾社長と、モモの加工品を手掛ける藪本畑下農園(紀の川市)の藪本梓さんがパネラーとなり、商品開発までの流れやその思いを話した。
また、6次産業化プランナーの新古祐子さんは、効果的に事業を進めるために生産、加工、営業などグループ単位で進めていくことなどをアドバイス。その上で、「自分が主人公になって、前向きに動かしていこうと思わないと事業展開は難しい」と指摘した。
最後にコーディネーターを務めた同プランナーの高橋太一郎さんは「流通業者から客の求めている商品を聞き、商品開発しないといけない。積極的に動き、国の支援策などを活用して、リスクを抑えながら進めていくことが大切だ」と話していた。