台風18号被害広がる 本紙エリア浸水100件超

 台風18号による県内の被害状況が新たに分かり、けが人は串本町で1人増えて計5人、浸水被害は紀の川市や岩出市などで増え、本紙エリア内は100件を超え、県全体で約300件に上っている。

 本紙エリア5市町によると、18日午前11時現在で確認された被害は、紀の川市で、紀の川と貴志川の合流部付近の調月地区などで床上20件、非住家1件の浸水被害があり、対岸の丸栖地区でも冠水が見られた。被災した調月地区の20世帯24人は、桃山保健福祉センターに自主避難を続けている。

 丸栖の松山美稀さん(22)は「家の裏の田畑が水没し、辺り一面が湖のようでした。2年前にも同じことが起こったばかり。大型台風が来るたびに被害があるのかと思うと不安です」と話していた。

 岩出市でも、両河川合流部付近の山崎地区で床上12件、床下39件が浸水し、公民館に一時、19人が自主避難した。

 海南市は、船尾で床上1件の他、床下10件、非住家4件の計15件の浸水があったが、河川によるものではなく個別の発生で、地域も分散している。

 紀美野町は、下佐々で床上3件、福田で床下1件、神野市場や三尾川で非住家17件が浸水。下佐々の1世帯4人は自主避難を続けている。

 和歌山市は軽傷1人、川永で床下浸水1件となっている。

 道路の被害では、和田川に面した路肩が崩れた和歌山市伊太祈曽の県道和歌山野上線、のり面が崩落した紀美野町中の国道370号で通行止めが続いている。