「観潮」に温泉棟完成 雑賀崎の町並み一望

 和歌山市田野の宿泊施設「漁火の宿シーサイド観潮」(㈱観潮、坂口宗徳社長)が、ことし5月から建設していた天然の温泉棟「紀州温泉ありがとうの湯」(2棟)が完成した。温泉からは、雑賀崎の港と町並みが一望でき、新たな観光資源として、県内外の客に地域の魅力を発信する。

 温泉棟は、2棟合わせ延べ床面積約130平方㍍の木造。庭は石で海の波紋を表現、網やいかりをレイアウトし、漁師町をイメージしている。

 内湯は全面ガラス戸で開放感があり、露天風呂は陶のつぼ湯と、出航する船の船首をかたどったヒノキの浴槽となっている。すでに今月15日にオープンしており、客から好評を得ているという。

 26日、同所で完成披露・祝賀会が開かれ、行政や工事関係者ら約50人が出席。坂口社長は「和歌浦を元気しようと、念願だった露天風呂が完成した。皆さまの力があってこそ」と喜びを語った。

 設計は㈱佐々山建築設計(東京、佐々山茂代表取締役)、施行はヒガシバタ(海南市阪井、東端憲三社長)。今後、第2、3期工事も計画している。

喜びを語る坂口社長