介護者の交流カフェ、15日オープン 美園町

 自宅や事業所などで介護に携わる人たちのための交流カフェ「ぼちぼちIKOKA(いこか)」が15日、和歌山市美園町の麦の郷総合支援センター(みその商店街内)にオープンする。毎週土曜日午前11時から午後3時まで、継続的に運営していく予定。

 同カフェは、一般社団法人「共助のまちづくり協会」と和歌山高齢者生活協同組合、NPO法人「コミュニケーションサポートかるっちゃアカデミー」の3団体が合同で運営。同生協が展開する、さまざまな人たちの居場所作り助成金事業「たまり場事業」に採択された。
 カフェの内容は、音楽や箱庭療法、心理カウンセリングなどを展開するかるっちゃアカデミーの傾聴スタッフら3、4人が常駐し、話題などを提供して参加者らの交流を手助けする。最大15人ほどでの交流を想定している。参加費は100円で、セルフ形式の紅茶やコーヒー、ジュース(持ち込みも可能)が飲める。

 県の高齢化に関する資料によると、県内の高齢者(65歳以上)は昨年3月末現在、28万4140人(高齢化率28%)。そのうち要支援・要介護認定者は6万1763人と4人に1人は支援や介護が必要な状態。これらの人を介護するために大勢が携わっている現状がある。

 昨年2月には、同市内で「ケアのあり方やケアする人のサポートについて考えるセミナー」が開かれ、約300人が参加するなど大きな反響があった。セミナーでは、日々、介護に向かう苦悩の訴えや支え合いの仕組みが必要など、参加者の意見があった他、相談する人がいないまま妻の介護を続ける男性の悩みが特に深刻だったという。

 同カフェの事務局を務める共助のまちづくり協会の島久美子理事長は「追い詰められた時には虐待など思い掛けない行動を取ってしまいます。ケアする人をケアするこのカフェで、リフレッシュしてください」と話している。問い合わせは島理事長(℡073・427・3313)。