子どものスマホ、危険いっぱい 和歌山市でセミナー
子どもたちにスマホートフォンなどの機器を安全に利用してもらおうと、「スマホ安全セミナー」が12日、和歌山市伝法橋南ノ丁の市民会館で開かれ、子どもたちが置かれた現状を議論した。
スマホ連絡会(近畿)事務局が主催。70人が参加した。講師はネット問題などを研究している兵庫県立大学環境人間学部の竹内和雄准教授。竹内准教授は近年、スマホデビューが小学校4年生程度まで低年齢化していることについて「自転車は、三輪車からコマ付き、コマなしとステップアップするのに対し、携帯電話は、いきなり大型バイクに乗るようなもの」と表現し、参加者に注意を促した。
近年のトラブルの傾向としては、携帯電話アプリ「LINE」上でのやりとりがほどんどを占めるとし、「『かわいくない』『かわいくない?』など文字一つの入力で相手の受け取り方が変わり、いじめなどにつながっている」と紹介。また、既読機能により、昨年7月に発生した広島市の同級生殺害事件など、グループトークで自分の書き込みに共感するメッセージがなくても、既読数だけで支持されていると勘違いする危険性があることを紹介した。
この日はその他、県PTAや県教委の関係者をパネリストとしたシンポジウムがあり、子どものスマホ利用に関して検討され、「夜8時以降は親に返すなどルールを作る」「アプリ利用を制限するフィルタリングは期間を決めて随時見直す」「いきなりスマホを与えず最初は親の機器を貸すようにする」などの意見があった。