和歌山レスリング界に新星 北高の吉田君が日本一

 県レスリング界に新星が誕生した――。先月下旬に新潟市体育館で開かれた全国高校レスリング大会(日本レスリング協会など主催)の74㌔級で、県立北高校2年生の吉田隆起選手(16)が優勝し、高校生日本一に輝いた。吉田選手は「自分の夢はオリンピック代表。目標に向かってこれからも勝ち続けます」とさらなる意欲を見せている。

 全国大会には、県、ブロック予選を勝ち抜いた48人の強豪が出そろった。吉田選手は初戦、前日の団体戦で逆転負けした最大の山場、名門霞ヶ浦高校(茨城県)の奥田海人選手と対戦。前日の悔しさを払拭する得意のタックルで攻め続けてポイントを重ね、7―2で見事勝利。その後も勢いそのままに、第1ピリオドでのテクニカルフォールを重ねて勝ち進んだ。

 森下浩顧問(42)から「お母さんに良い報告ができるように頑張れ」と激励され挑んだ決勝では、第2ピリオドで強烈な場外へのタックルを成功させてテクニカルフォール勝ちし、優勝を手にした。

 湯浅町の自宅から朝練のため毎朝5時すぎに家を出て学校に通うなど、地道な努力で優勝を手にした吉田選手は「自分一人の努力では続けてこれませんでした。毎日朝早くに弁当を持たせてくれる母親やチーム、先生のおかげです」と感謝の気持ちを表した。

 中学生の時から吉田選手を同校道場で指導している森下顧問は、「身体能力が高く素質がある選手。精神的にもう一つ階段を上がれば、誰にも負けない選手になる。今後、和歌山国体での優勝を目指して頑張ってほしい」と期待をかけた。

日本を背負うレスリング選手へと期待がかかる吉田選手(北高道場で)

 


日本を背負うレスリング選手へと期待がかかる吉田選手(北高道場で)