藤本さん夫妻に感謝状 国際交流への貢献50年

 和歌山市と姉妹都市の米国ベイカースフィールド市との友好交流への貢献などをたたえ、和歌山市出身でロサンゼルス在住の藤本次夫さん(81)、睦子さん(80)夫妻に10日、大橋建一市長から感謝状が贈られた。

 西庄出身の次夫さんは、和歌山工業高校卒業後の昭和26年8月に渡米し、松江中出身の睦子さんは次夫さんより2年早く渡米した。現在は水槽の製造会社を経営している。

 両市が姉妹都市提携を結んだのは昭和36年。夫妻は、交流の窓口や人脈も十分でなかった当初から関係者の橋渡しなどを行い、和歌山市や和歌山国際姉妹都市親善協会による訪米、姉妹校の学生交流などの際に、現地での世話を続けてきた。ふるさとと米国の友好への尽力は50年以上に及び、今回、夫妻の一時帰国に合わせ、感謝状の贈呈が決まった。

 夫妻は10日、同親善協会の岩橋延直会長らと共に市役所を訪問。歓迎した大橋市長は「両市の交流の歴史になくてはならない尽力をいただいたご夫妻です」とたたえ、感謝状と記念品を手渡した。

 次夫さんは「いつまでも私は日本人。ずっとふるさととつながっていたい。交流のお世話はとても楽しく、うれしいことで、感謝状をいただくなんてもったいない」。睦子さんは「ふるさとを忘れることはありません。これからもできる限り、お世話を続けていきたいと思います」と話していた。