子育てサポート企業に2病院認定 労働局
社員の仕事と子育ての両立を推進する環境整備の取り組みが評価され、誠佑記念病院(和歌山市西田井、上野雄二理事長)と、裕紫会中谷病院(同市鳴神、中谷剛理事長)はことし3月、和歌山労働局より次世代育成支援対策推進法に基づく、子育てサポート企業の認定を受けた。認定企業は県内では12社となった。
16日、同市黒田の同局で認定書の交付式が行われ、楪葉伸一局長から通知書が渡された。
誠佑記念病院は、平成22~25年の期間、妊娠中や産休復帰後の女性のための相談窓口の設置▽育児休業を取得しやすく、職場復帰しやすい環境の整備▽所定外労働削減のための措置の実施――を目標に掲げて行動計画を策定。次世代法ワーキンググループを設置し、定期的に会合を開き、方策の検討や取り組みの進捗(しんちょく)状況の確認などを行い、目標を達成した。
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中谷病院は、平成23~25年の期間、育児休業取得率を男性社員は1人以上、女性社員は95%以上に設定▽年次有給休暇取得率5%向上――を目標に掲げて行動計画を策定。結果、育児休業を男性社員1人が取得、女性社員は100%を達成。年次有給休暇取得率は33・5%から50・7%と3年間で17・2向上した。
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認定を受けたことで次世代認定マーク「くるみん」が使用でき、取得・改築・増改築した建物については、割増償却を受けられる税制優遇制度「くるみん制度」を利用できる。
誠佑記念病院事務長の松本篤さんは「短時間労働の正社員や、休暇を増やすといった制度の実現を進めていく」、中谷病院総務課長の市川寛さんは「男性でも育児休暇を取りやすい職場づくりを広め、家庭で女性をサポートできる環境をつくりたい」と話していた。
通知書を受け取る誠佑記念病院の松本さん㊧、中谷病院の川崎英樹さん