紀伊徳川家の家臣たち 県博企画展

 紀伊徳川家や家臣ゆかりの資料を紹介する企画展「紀伊徳川家の家臣たち」が7月13日まで、和歌山市吹上の県立博物館で開かれている。同館では「家臣子孫の方から寄せられた情報で所在が明らかになったものなど、江戸時代の歴史や文化を伝える上で貴重な資料が並びます。当時の藩主と家臣とのさまざまなつながりを感じ取ってもらえれば」と話している。

 紀州東照宮に奉納された徳川家ゆかりの軸や絵巻、織物など、県・市指定文化財を含む51件60点を展示。

 紀伊徳川家の支配が続いた江戸時代以降、明治4年(1871)の廃藩置県によって紀伊藩が廃止となり、紀伊徳川藩主が和歌山を去り、家臣の中にも和歌山を離れる者がいた。同展では同館所蔵品や研究者収集資料などを通じ、徳川家や家臣たちの実像に迫る。

 家康が愛用し家臣の渥美源五郎に分け与えたと伝えられる「金唐革陣羽織」や、和船研究の第一人者、石井謙治氏の寄贈による、紀州藩の船「文彩丸(ぶんさいまる)」に掲げられた、船の名を記した船名額などが並ぶ。

 ミュージアムトーク(学芸員による展示解説)は8日、14日、22日、28日、7月12日のいずれも午後1時半から。

 開館は午前9時半から午後5時。月曜休館。問い合わせは同館(℡073・436・8684)。