自販機でWi-Fi 和歌山城に設置
自動販売機の設置・管理を手掛けるセンゴクベンダー(和歌山市出島、仙石康盛代表取締役)とNTT西日本和歌山支店(同市一番丁、江口秀孝支店長)は、自動販売機に無料で利用できる公衆無線LANを装備した「Wi―Fi機能付き自動販売機」を開発。市観光協会と共同で、外国人観光客向けの初号機を和歌山城西の丸広場前の市観光案内所に設置し、試験運用を始めた。観光をはじめ、災害時の活用など今後の需要の増加が見こまれる。
県内を訪れる観光客らにより便利で楽しめる環境を提供しようと、両社、市観光協会、県が連携。NTTのインターネット接続サービス「フレッツ光」と、公衆無線LANサービス「DoSPOT」を利用することで、大勢の利用者からの同時アクセスに対応でき、一日最大60分までの無料インターネット利用を可能にした。また、大規模災害時には、一日あたりの利用回数の制限をなくすことで、通信の確保にも役立てるという。
12日、同案内所で初号機のお披露目会が行われた。仙石代表取締役は「地域振興に取り組む中、憩いの場となるような付加価値のある自動販売機を設置することで、利用する人に飲料、Wi―Fiともに楽しんでいただきたい」、江口支店長は「今回をきっかけに、Wi―Fiに限らず、県を訪れる国内外の人の利便性のためにさまざまな面で協力していきたい」とあいさつした。
市観光協会長の大橋建一市長は、同市を訪れる観光客数が7500人(平成22年)から2万5000人(25年)まで増えていることに触れ、「観光客がさらに増えるような環境づくりが大切。私たちも頑張っていくので協力をお願いしたい」と話した。
今後は、試験運用の結果をもとに、必要に応じて無料の公衆無線LANの環境を改良していく他、県内の主要な観光名所などへの整備を進めるとしている。