伏虎中 生徒会が内川を視察

 和歌山市内を流れる川の美化への関心を高めてほしいと「内川をきれいにする会」(原禎一会長)は20日、市立伏虎中学校生徒会の12人と内川船上視察を行い、現状を確認した。

 同会は昭和42年に発足。清掃や植樹、視察などの活動で、内川の美化を推進している。この日は、原会長が明治、大正時代の内川は、フナやドジョウ、カニなどが捕れるきれいな川だったことを生徒らに伝え、クルーザー3隻に分乗し、約1時間回った。生徒らは、ごみが浮かぶ現状や川底が見えないほど濁っている水、川から見上げるまちの風景など川の資源や価値について考えた。参加した3年生の上野彰大君(15)は「内川は汚れているイメージだが、これからきれいにして守っていかなければならないと思う」と話していた。

 内川は、市内を流れる和歌川、市堀川、大門川、真田堀川、有本川の総称。各川は、戦後のまちの発展とともに川に沿って建築された住宅や工場の排水で汚れていった。過去には、大門川で人体に有害なカドミウムが環境基準の40倍検出。全国ワースト1の汚染度を記録したこともあった。現在では、清掃活動や下水道の発達、排水浄化などにより、水質は改善している。