県内初の障害児サーフィンスクール

 障害のある子どもたちにサーフィンの楽しさを知ってもらおうと、NPO法人オーシャンズラブ(神奈川県、アンジェラ・磨紀・バーノン代表)と県サーフィン連盟(梅本利樹会長)が連携し、21日に和歌山市の磯の浦海水浴場でボランティアサーフィンスクールを開いた。

 同NPOは平成17年から活動を開始。プロサーファーのアンジェラ代表らが全国各地で知的障害児のためのサーフィンスクールを開いており、今回が県内では初開催となった。

 スクールには小学生から高校生までの9人とその家族ら約20人が参加。ボランティアも約80人が集まり、子ども一人に対し4人以上がついて安全な波乗りをサポートした。

 子どもたちはボードに乗ってアンジェラ代表らと共に海に入り、関西屈指のサーフィンスポットである磯の浦の波を全身で体感。白い波に乗り、ボードの上に立ち上がってポーズを決めると満面の笑みを浮かべ、スタッフや家族も歓声と拍手で迎え、明るい声と笑顔が絶えないスクールとなった。

 サーフィンの後、参加者は砂浜でバーベキューなどの昼食を味わい、貝殻をあしらった自分だけのフォトフレームを作り、思い出いっぱいの一日を楽しんだ。

 アンジェラさんは「ボードに立てた時の子どもたちの笑顔は自信に輝いています。サーフィン以外のことにも挑戦できる可能性を見出してくれます。障害のある子どもたちがやりたいと思ったことをできる、優しい社会にしたい」。参加した紀伊コスモス支援学校中学部2年の鈴木秀崇君(14)は「海が好き。サーフィンは楽しかった。またやりたい」と話していた。

 同連盟は、来年以降もスクールを継続し、規模も拡大したいとしている。

ボードに立ってポーズを決め笑顔の参加者

ボードに立ってポーズを決め笑顔の参加者