洋画家の坂口さん 海南市文化功労賞
平成26年度海南市文化表彰の受賞者が決まり、功労賞に洋画家で市美術家協会会長の坂口卓平さん(71)=小野田=が選ばれた。坂口さんは同協会の設立、運営に尽力し、市の文化向上、発展に貢献。表彰式は4日、日方の海南保健福祉センターで行われる。同市文化表彰の該当者は6年ぶり。
坂口さんは市の芸術活動を広く社会に発信するとともに、市民の文化向上に大きく寄与。16年、市内の作家や芸術活動を市内外へアピールしようと、自身が中心となって洋画部門の作家たちと他の日本画、書道、写真、工芸各部門の作家に呼び掛け、後の協会設立を視野に「海南市に集う作家たち展」を催した。
17年に「LINKofARTIST,KAINAN(芸術の輪:海南)」を設立し、事務局長として運営を指揮。5月に設立総会を開いた。18年2月の第1回記念展以来、さまざまなジャンルの優れた作品を鑑賞できる機会を提供。同年に名称を「海南市美術家協会」に改めて以降、毎年5月に協会展を開催し、21年から会長として手腕を振るっている。
また、アトリエ「TAKU」を主宰して後進の育成に力を注ぐとともに、県美術家協会理事や県展審査員、新制作協会協友を務め、市内外で活躍している。
受賞に坂口さんは「身に余る光栄です。皆さんの賛同があってこそで、協力してくれた方たちに等しく与えられた栄誉。私たちの思いを市が認めてくれたものだと、うれしく思います」と笑顔を見せ、「組織を作るのも作品を仕上げるのも同じ。人があっての芸術文化です。これからも埋もれた作家を発掘し、活躍する人を支援する会でありたい」と話している。