勤務環境の改革推進本部 県など設置
和歌山労働局は県と共同で23日、長時間労働の削減や年次有給休暇の取得促進など、働きやすい勤務環境へと改善するための「和歌山働き方改革推進本部」(本部長=中原正裕和歌山労働局長)を庁内に設置した。企業の自主的な働き方の見直しを進め、全県的な機運を高めていく。
国の「日本再興戦略」に「働き過ぎ防止のための取組強化」が盛り込まれ、昨年9月に厚生労働大臣を本部長とする「長時間労働削減推進本部」を設置。それを受けて各都道府県労働局で「働き方改革推進本部」を発足させている。
和歌山では、地域の経済団体や労働団体のトップに対する協力要請、企業の先進的な取り組み事例の収集などを行い、専用のサイトでの情報発信を進めていく。
中原本部長は「今後、人口の急激な減少が進む中で地域の活力をどう保つか。次世代を担う若い人たちを、それぞれの地域で工夫を凝らして定着させることが課題となる。人材をめぐる地域間競争の顕在化も見込まれる。より良い就労の場の確保を通じて和歌山の魅力を若い人に伝え、育てていく必要がある」と話している。県内は、平成24年の週間就業時間60時間以上の雇用者の割合が8・7%(全国平均9・6%、総務省就業構造基本調査)と全国で18番目、25年の年休取得者率は46・79%(同48・82%、中小企業労働事情実態調査報告書)で同28番目となっている。