制作快調 海南と吉本のコラボ短編映画
海南市を舞台に吉本興業と地元住民らが進める地域発信型映画の制作会見が30日、撮影(28~29日)現場にもなった船尾の田島漆店旧工場で開かれた。上野遼平監督をはじめ、タレントで主役の青野敏行さんや桂小枝さんらメーンのキャストが勢ぞろい。海南について「温かくていいところ」と口をそろえ、「映画を通じて全国に知ってもらいたい」と笑顔を見せた。
吉本興業の第7回沖縄国際映画祭(3月25~29日)へ出品する作品。吉本興業と地元団体の海南青年団体連絡会議(海青連)を中心に構成する海南映画制作実行委員会(海映)が手を組み、地域住民が映画制作全般に携わっている。
映画「ISHICHI」(仮)はファンタジー短編(約15分)。黒江に伝わる漆器のお椀に隠された秘密をめぐる物語になっており、メーンキャストの他、約80人の地元住民が出演する。
会見には上野監督と海映代表の湯谷泰司さん、キャストで漆器職人「利重」役の青野さん、「市長」役の小枝さん、利重の娘「美鈴」役の西村愛華さん(NMB48)、「怪しい男」役の村上新悟さん(俳優)、「消防団員」役の「わんだーらんど」(谷坂俊輔さん、東岸誠さん)、地元の志場泰造さんが出席。上野監督は「温かいまちで作れて光栄、皆さんに感謝したい。伝統を守るかどうかという産業の歴史と漆器をなぞらえました。いい作品になるように頑張ります。最後に謎のオチが待っていますよ」と意気込みを示した。
出演者は全員一様に海南でふれた温かみを口にし、青野さんが「海南に人が来てもらえるよう歴史や伝統といった魅力が広がれば」と話した他、村上さん、西村さん、わんだーらんどの2人が「お楽しみに」とPR。小枝さんは笑いを交えて「海南は日本のいいところが残っていて実にええとこ。いい映画になる」と話した。
映画祭の後、地元で上映会を開催する計画。湯谷さん、志場さんは「すごくいい作品になっています。映画をきっかけに一層まちおこしに貢献したい」と力を込めた。