各候補最後のお願い 海南・海草、岩出

 県議選(12日投開票)はいよいよラストスパート。海南市・海草郡(定数3)、岩出市(同2)両選挙区でも、有権者に支持を訴える各陣営の活動は、より一層熱を帯びている。最終盤を迎え、候補者は迫る投票日に向け各地を奔走。熱い「お願い」を繰り広げている(記事は届け出順)。

 【海南・海草】午前7時からの辻立ちで通勤者にアピールしたり、細い路地を歩きながら支持を訴えたりと各陣営の戦略も多様化。海南市では12年ぶり、海草郡では16年ぶりの選挙に、有権者の関心も高まってきた。
 雑賀光夫候補(70)=共産現=は朝・夕の辻立ちや地域を歩いて支持を訴えるハンドマイク活動を重視して展開。地盤である旧海南市での投票率低下を見据え、有権者とふれあう機会を増やし、得票を狙う。陣営は「どの陣営も手強い。最終日まで走り回り、声を届けていきたい」と話す。
 尾崎要二候補(62)=自民現=は地盤の旧下津町を含む旧海草郡での票固めが一段落。陣営は「少し光が見えてきた」と話す。最終日まで、より多くの有権者に顔と名前を覚えてもらうため、街宣車で選挙区内をくまなく回って支持を訴えていくとし、旧海南市での票の上乗せを目指す。
 二瓶文隆候補(55)=維新新=は、街宣車で選挙区内全域を回る活動が中心だったが、より知名度向上や政策の浸透を図るため、終盤に入って自転車や徒歩での遊説などの手法も展開。陣営は「政策を知ってもらえれば支持をもらえるのでは」と話し、最終日まで必死に声を上げていく。
 藤山将材候補(39)=自民現=の陣営は、選挙中盤で「ようやく戦う準備ができた」と、活動に手応えを感じてきた。毎日行ってきた朝立ち、街宣車でのアピールに加え、地盤の海南市で個人演説会を開き、支持固め。また日方、黒江などの住宅地を歩いて回るなど活動の幅を広げている。

 【岩出市】「早朝からお騒がせしております」。午前8時を過ぎ、ウグイス嬢の声が住宅地や主要道路にこだまする。「皆さんのご支援が必要です」「どうか勝たせてください」。議席獲得をめぐり、選挙カーが「最後のお願い」と、必死に市内を駆け回っている。候補者は連日の疲れも見せず懸命に支持を訴え、舌戦はヒートアップしている。
 山本茂博候補(62)=自民現=は、街宣車で全域を巡回。有権者の集まる場所では車から降りて徒歩で活動し、最後の追い込みに力を振り絞る。陣営は「本人の体力勝負。とにかく巡回し、取りこぼしのないよう活動を続けていく」と気を引き締める。
 山﨑雄彦候補(53)=無新=は、街宣車で各地を遊説しながら、午後からは自転車で活動。電話をかける運動員の反応も良いといい、陣営は「雰囲気は良くなってきている」と好感触。投票率アップへ「皆さん投票へ行きましょう」と呼び掛けている。
 川畑哲哉候補(37)=自民新=は、宿泊施設前などで演説を繰り返し、スケジュールの合間には各地で支援者と“桃太郎”。きめ細かい活動を展開する。陣営は「厳しい戦いだが、一票でも多く支持してもらうため、残り少ない期間を頑張りたい」と話す。