若手作家の「たんざく」並ぶ 七夕まで
県ゆかりの美術家が、短冊サイズ(76㍉×364㍉)の作品を展示する「たんざく展」が7日まで、和歌山市広道のギャラリーTBで開かれている。
同展実行委員会が主催。若手作家56人が、絵画や版画、書や工芸、写真やイラストなど多彩な94点を出品している。
ユニークな試みは平成25年に続き2回目。同市の洋画家・土井久幸さん(38)が「あまり和歌山で作品発表する機会のない若い作家を、地元の人に知ってもらう機会に」と企画。土井さんの呼び掛けに、地元を拠点にする人から海外や東京で活躍しているメンバーまでが賛同し、和歌山ではなかなか作品を見られないような作家も参加している。
土井さんがクレパスで描いたフランスの穏やかな風景をはじめ、月刊少年サンデーで連載中の漫画家・田岡りきさんの少しシュールなイラストの原画、空間デザイナーの岩橋翼さんの「五色」と題した2対の鋼の板、ハッチングという入念なタッチで表現した竹林真弓さんの繊細なテンペラ画などが並ぶ。絵を習いたいと訪れた同市の女性(54)は「こんな展覧会は見たことがありません。表現の仕方が多彩で楽しいですね」と笑顔。土井さんは「多くの方に親しみのある『短冊』。普段あまり美術作品に興味のない方にも、気軽に楽しんでもらえれば」と話している。
一部非売品を除き販売。売上金の一部は県内文化事業のための資金として、公共団体などに寄付する。
午前10時から午後5時まで。問い合わせは土井さん(℡073・460・5521)。